「ライフル射撃スポーツ」の紹介

埼玉県朝霞射撃場 監的板
前世紀の遺物な標的

 

「ライフル射撃」と聞いて、みなさんは何をイメージするでしょうか?

 

「ああ、あのお皿が飛んで行くやつ

 

いえいえ、確かにそれも射撃には間違いありませんが、それは「クレー射撃」といって「ライフル射撃」とは別のものです。

  

「ライフル射撃」とは、固定された静止している標的のどまんなかを、どれだけ正確に撃ち抜き続けられるかを競うスポーツです。

 

 

オリンピックの正式競技であり、第1回アテネオリンピック(1896年)から開催され、日本は1952年の第15回ヘルシンキオリンピックから参加しております。

 

陸上や水泳・体操などに次いで競技種目数が多く、また、非常に参加国数も多く、国際的に非常に人気が高い競技と言えます。

 

オリンピックの正式競技として行われる射撃競技は、「ライフル射撃競技」の他に「クレー射撃競技」や「バイアスロン」「近代五種」などがあります。

 (他、アーチェリー競技(洋弓、五輪種目)や、弓道(和弓)、スポーツ吹き矢なども広義には射撃の一種)

 

日本でも、鉄砲伝来から砲術として武士階級の間で鍛錬され、また、かもとりごんべやごんぎつねの話にも見られるように、一部の庶民の生活を助けてきました。

明治時代からスポーツとしての射撃が広がりはじめ、昭和26年の広島国体から国民体育大会の正式種目となり、現在に至っております。

 

 

銃というと危ないイメージがあるかと思います。

確かに、銃そのものは使い方を誤れば凶器に為り得ます。

しかし、包丁でもマッチでもそうですが、適切な使用と管理が為されていれば危険な事はありません。有用な道具として活用できるのです。

適切な使用と管理の為にルールや法律があります。また、激しい動きをするわけでもないので、競技が原因でケガをすることもありません。

 

 

ライフル射撃スポーツはその競技の特性から、事故が非常に少ないことで知られております。また、競技の性質上、体力と集中力(メンタル)、法令遵守、そしてスポーツマンシップの涵養を図る手段としても期待され、体育の実技に取り入れている教育機関も存在します。

また、性別や体力的な差が表れにくいため年齢層が幅広く(日本では法的な厳しい制約がありますが)、生涯スポーツ、障がい者スポーツとしても名高く、老若男女を問わず様々な人々がこのスポーツを楽しんでいます。(70歳過ぎても現役の方もいます)

 

古い歴史を持ち、さらには体力、科学、メンタルと多くの要素が複合した、まさに近代スポーツの一つと言える競技でしょう。

興味をお持ちの方、是非とも始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

あたりとせんた

☆ 公益社団法人日本ライフル射撃協会の公式Webサイト内に、

動画による競技紹介コーナーがあります。

 

こちらもどうぞご参照ください。 (外部サイト。別ウインドウが開きます